シネメデュケーション

当院では、2006年5月から医学教育の一環として、初期臨床研修医を対象としてシネメデュケーションという企画を続けてきました。
シネメデュケーションとは、cinema+medical+educationと三つの単語を合わせた造語で、1994年にアメリカのAlexander博士により提唱されました。
これは、総合芸術である映画の一部(クリップと呼びます)を見て、お互いの意見や感想を述べ合い、医師としてのよりよい在り方を考えるといった手法です。
例を挙げますと、赤ひげ、レインマン、サイダーハウスルール、パッチアダムスといった医療倫理や家族・友人の死を扱った映画を選んで、一つの映画につき5-10分ほどのクリップを四つから五つほど用意します。
研修医たちはこのクリップを見てその前後のストーリーを推察し、普段の研修の場での会話には出てこないお互いの人生観に触れたり、自分と異なった考え方を咀嚼して、各自の臨床研修にフィードバックしています。