Department

薬剤部

業務風景

ご挨拶

PL病院は患者さまを家族のようにお迎えすべく、日々自己研鑽し、地域医療の中核病院として地域に愛される病院を目指しています。外来処方のほとんどが院内調剤でありながら、NST・ICT・AST・糖尿病、緩和医療・がん化学療法など様々なチーム医療に参画し、病棟活動にも精力的に取り組んでいます。

薬剤部について

薬剤部紹介

薬剤師 25名
事務職員 3名
嘱託職員(SPD担当) 3名

認定専門資格者

様々な専門分野の資格を持った薬剤師が在籍します。キャリアアップに挑戦できる環境を整備し、日々の自己研鑽をサポートします。

抗菌化学療法認定薬剤師 4名
感染制御認定薬剤師 2名
栄養サポートチーム専門療法士 2名
小児薬物療法認定薬剤師 2名
認定実務実習指導薬剤師 3名
日病薬病院薬学認定薬剤師 9名
心不全療養指導士 1名

※2024年4月現在

処方・服薬指導実績

外来調剤も病棟業務も実績があるのが特徴です。

処方箋枚数(外来) 10,816/月
処方箋枚数(入院) 2,894枚/月
TPN無菌調製件数 521件/月
化学療法無菌調整件数(外来) 191件/月
化学療法無菌調整件数(入院) 44件/月
薬剤管理指導件数 1,344件/月

※2023年度平均

調剤室業務

01調剤業務

医師が発行した処方箋に基づいてお薬を調剤しています。その際、服用方法、お薬の量が適切か、相互作用、重複薬剤が無いかなどを確認し、必要があれば医師に確認しています。

調剤風景
調剤風景
調剤風景
調剤風景

02注射業務

入院患者さまの点滴・注射薬を用法・用量、相互作用、投与経路、配合変化、腎機能などを確認し、個人ごとに1日分をトレイにセットして各病棟に払い出しています。

監査作業

03調剤機器管理

調剤機器管理
調剤機器管理
調剤機器管理
調剤機器管理
調剤機器管理

04無菌調製

中心静脈栄養法(TPN)用の薬剤は、クリーンベンチ(無菌的操作が可能な作業台)にて調製しています。手指衛生・アルコールによる清拭などを徹底し、無菌環境を保っています。

無菌調製

05抗悪性腫瘍薬の調整

投与量、投与時間、副作用などを確認し、全ての外来及び入院の抗悪性腫瘍薬を薬剤部にて調製しています。

抗悪性腫瘍薬の調整

06外来薬剤説明

薬剤指導室での、吸入薬や、抗がん剤などは説明キット、パンフレットを用いておこなっています。また、麻薬使用患者さまへの診察前面談をおこなっています。

外来薬剤風景

吸入指導

吸入指導キットを作成し、統一した指導ができるように整備しています。

吸入指導風景

病棟業務-病棟業務の内容と流れ-

病棟業務風景

初回面談

入院された患者さままたはご家族と面談を行い、持参薬・市販薬・健康食品やサプリメント等の内容、服薬状況、薬物相互作用等を確認します。
またその際、アレルギー歴・副作用歴の確認も行います。 当院では、「持参薬鑑別ソフト」を用いて入院患者さま全員の持参薬鑑別を行い、電子カルテ上で一元管理できるシステムを導入しています。

使用薬剤の管理

薬剤投与前には疾患や症状、年齢・性別、体重・身長、腎臓・肝臓機能等の検査値を確認します。
当院では処方箋にeGFRを記載しており、日本腎臓病薬物療法学会が推奨している腎機能別薬剤投与量を参考に作成した一覧表を基に、腎排泄型薬剤の適正使用に努めています。
また、注射抗菌薬においても日本感染症学会・化学療法学会感染症治療ガイドを参考に作成した用法用量一覧表を基に推奨投与量の確認を行い、抗菌薬の適正使用に努めています。
調剤・監査では効能・効果、用法用量、薬物相互作用、投与速度、配合変化等に問題がないかを確認しています。また、「相互作用チェックシステム」を活用し、薬物相互作用をシステム的に確認することでヒューマンエラーを防いでいます。

服薬指導

薬剤を投与する際には効能・効果、用法用量、剤形の確認、服用時の注意点、起こり得る副作用等を患者さままたはご家族に説明します。薬剤投与後には効果、副作用の有無の確認をします。

多職種との連携

服薬指導や各種検査から得られた情報を医師や看護師とカンファレンス等で情報共有をし、処方設計、薬剤の剤形変更等の提案を行っています。

退院時服薬指導

退院時には患者さまの退院後の生活に合わせた薬剤の適正使用ができるよう説明を行います。 また、退院時に処方された薬剤や入院中に使用していた薬剤の情報を提供し、退院後の患者さまの薬物治療にも貢献しています。

チーム医療への参画

NSTラウンドの様子

他職種が集まって患者さまへのより良い治療方法を話し合い、主治医に提案しています。
薬剤部より以下のチームに参画しています。

  • NST(栄養サポートチーム):2名
  • ICT(感染制御チーム):3名
  • 褥瘡対策チーム:1名
  • 緩和ケアチーム:2名
  • 認知症せん妄ケアチーム:1名
  • 転倒・転落チーム:2名

※2024年6月現在

DI業務

医薬品に関する情報を収集・監視し、提供しています。

DI業務のイメージ

薬学部実習生の受け入れ

医療、保健、福祉等における社会的ニーズに貢献できる薬剤師育成のために、1クール11週間の薬学部実習生を受け入れ、参加・体験型を基本とした実習をおこなっています。

学会発表・論文

年度 学会名 発表演題 筆頭演者
2023年度 第45回
日本病院薬剤師会
近畿学術大会
mFOLFIRINOX療法投与後に生じた
5-FUの高アンモニア血症 1症例
鳥井 みよ
オピオイド未使用患者に対する
経口ヒドロモルフォン徐放製剤1日2mg
から開始になった際の有効性について
小畑 瑛亮
2021年度 第36回
日本環境感染学会
総会・学術大会
経口第3世代セファロスポリン系
抗菌薬使用量削減に向けた取り組み
中田 一孝
第43回
日本病院薬剤師会
近畿学術大会
ネオファーゲン投与による偽アルドステロン症発症
リスクに関する検討
山本 恵介
2020年度 第42回
日本病院薬剤師会
近畿学術大会
閉経後骨粗鬆症患者におけるテリパラチドの有効性と
治療持続性の検討
辻 佳美
第30回
日本医療薬学会
抗菌化学療法認定薬剤師による研修医への教育への
取り組み
中田 一孝
2019年度 第41回
日本病院薬剤師会
近畿学術大会
肝機能障害を有した川崎病急性期治療として
アスピリンからフルルビプロフェンへの変更に関する
検討
磯部 真椰
第35回
日本環境感染学会
血液培養陽性患者におけるASTの取り組み 中田 一孝
AST発足前後での広域抗菌薬の使用量変動について
第29回
日本医療薬学会
持参薬管理方法変更の取り組み 中田 一孝

お薬の受け取りについて

お薬を受け取るまでの流れ

01会計終了後、お薬引換券をお受け取りください

会計にて料金をお支払いになると、領収書とお薬引換券をお渡しします。
お薬のある方は、領収書の下端に付いている「お薬引換券」に「引換券番号」が出ております。ご自身の引換券番号をお確かめください。
(お薬の無い方は、「本日お薬は出ていません」と印刷されます)

02電光掲示板よりできあがりを確認します

ご自身のお薬引換券番号が過ぎるまで、椅子にお掛けになってお待ちください。

「お薬おわたし口(2階総合受付横)」にある電光掲示板で「引換券番号」をお知らせします。
※粉薬や水薬、一包化(服用1回分ごとに薬をまとめること)等は時間がかかりますので、引換券の順番通りにできないことをご了承ください。

03ご自身の番号が過ぎましたら「お薬おわたし口」へお越しください

「お薬引換券」とお薬を交換致します。

お渡し間違い防止のため、お名前を確認させていただいておりますのでご協力お願いいたします。
お薬を受け取られたら、ご自分のお名前とお薬の内容が医師の説明に合っているかを確認し、疑問のある場合は必ず医師または薬剤師にお尋ねください。

よくあるご質問

Q引換券を無くされた場合

引換券をなくされた場合でも本人確認の上お薬を受け取ることができます。(診察券のご提示をお願いします。)受け取りの際、確認のサインをいただいております。 お薬おわたし口にてお申し出ください。

Qお薬を受け取り忘れた、もしくは後日受け取りに来られる場合

後日であっても引換券と交換でお薬を受け取ることができます。

受け取り忘れ

受け取り忘れにより薬局に残ったお薬については、翌日もしくは翌診療日に確認の電話をさせていただいております。 連絡が取れなかった場合でも、水薬は2週間、その他のお薬については2ヶ月間保管させていただいておりますので、次回来院日にお薬おわたし口にお立ち寄りください。

後日受け取り

後日取りに来られる場合は、あらかじめ日時をお申し出いただきますと、その日まで保管させていただきます。(その場合、確認の電話はしておりません)

簡易懸濁法(かんいけんだくほう)を実施されている患者さまへ

はじめに

医師から簡易懸濁の指示がある患者さまが対象です。
患者さまの判断で処方薬の簡易懸濁をしないでください。お薬の効果が弱くなる場合があります。

簡易懸濁法とは

錠剤粉砕やカプセル開封をせずに、錠剤・カプセルをそのまま、あるいはコーティングに亀裂を入れて、温湯(約55℃)に入れ、崩壊・懸濁させて経管投与(*)する方法です。
また、錠剤・カプセルが飲みにくい患者さまも簡易懸濁することで服用が楽になります。受診時に医師にご相談ください。
*経管投与:経鼻胃チューブ、胃瘻、腸瘻から栄養剤やお薬を投与することです。

簡易懸濁法のメリット

  1. 調剤時間が短縮できるため、早く患者さまにお薬をお渡しできます。
  2. お薬の効果が確保できます。
    ・錠剤を粉砕しないのでお薬の薬効低下や配合変化などを大幅に減らすことができます。
    ・光や湿度などによるお薬の変質を防ぐことができます。
  3. 投薬時にお薬を確認することができます。
  4. 従来の粉砕法(*)と比較して中止・変更の際、お薬が無駄になりません。
  5. 経管投与の手順が簡単で短時間で用意ができます。

*粉砕法:お薬を粉状にして経管投与する方法

簡易懸濁の方法

①投与するお薬、小さな容器(お薬を溶かすためのお湯が30mLほど入れば問題ありません。)、割り箸などかき混ぜることのできる棒、注入器をご用意ください。

②次に、55℃くらいのお湯をご用意ください。
55℃くらいのお湯は次のような方法で作ることができます。
沸騰したお湯もしくは電気ポット(90~98℃設定)のお湯と水道水を2:1で混ぜます。(ポットのお湯の量はやや少なめがおすすめです。)
また、電気ポットで60℃設定できるものであれば簡単に用意することができます。
(設定温度を間違えるとやけどするなどの可能性がありますので十分に注意してください。)

③容器に一回分のお薬(錠剤、カプセル剤、粉薬)を全て入れて(図①)、(2)で作ったお湯を注ぎます。
お湯の量はだいたい20mLくらいを目安に、錠剤やカプセル剤の数が6個以上になったり粉薬がある場合はお湯の量をやや多めにしてください。(図②)

④10分ほど置いておいて、容器の中に大きな固まりがなく、人肌程度の温度になっていれば準備が整った状態です。かき混ぜて、注入器で吸って、投与してください。
(できるだけ固形分も吸いきってください)(図③)

⑤注入し終わったら、容器に残ったお薬を確実に投与するため、もう一度溶かした容器に水(お湯の場合は55℃くらいがおすすめです。)を20mL以上入れて、もう一度投与してください。これは必ず行ってください。
経管チューブを洗い流す目的でもあります。

注意
  • その都度調製し、作り置きはしないでください。
  • 容器は毎日洗浄し、清潔に保ちましょう。
  • 使えなくなった器具は交換してください。
以下の問題が起こったら、当院薬剤部までご相談ください。
  • 錠剤・カプセルが10分で混濁しない。
  • 色が変わった。
  • チューブが詰まる。

お薬手帳について

お薬手帳とは

  • お薬の名前、用法用量、処方日数、などを記録する手帳です。
  • 名前、住所、連絡先、副作用歴、アレルギーの有無、サプリメント(健康食品)の服用状況、過去にかかった病気、体調の変化などについても記入できます。

お薬手帳のメリット

  • 複数の医療機関を受診した際も、すべてのお薬の飲み合わせや重複を確認することができるため、よくない飲み合わせを未然に防いだり、同成分の薬の服用を避けたりすることができます。
  • 旅行や災害の時に、服用しているお薬の情報を正確に伝えることができます。

活用ポイント

  • 現在服用中のすべての薬を把握するため、お薬手帳を「一冊」にまとめることが重要です。医療機関ごとにお薬手帳を作らないようにし、記載スペースがなくなってから新しい手帳に更新しましょう。
  • 医療機関やドラッグストアを訪れるときだけでなく、突然のトラブルに備えて常にお薬手帳を持ち歩くようにしましょう。

お薬ラベル

当院では、全ての外来患者さまへ右記のお薬ラベルを発行しています。

外来化学療法レジメン一覧

こちらのページでは、当院で実施されるがん化学療法のレジメン情報を公開しています(随時更新)

PL病院がん化学療法レジメンをご覧いただく前に

PL病院がん化学療法レジメンは、化学療法委員会でレジメン審査され、院内レジメンとして承認されたレジメンについて、その内容を保険調剤薬局薬剤師などが、服薬指導管理等で利用するために公開するものです。
本資料は、PL病院でがん治療を受ける患者さんの適正な投与・副作用管理を目的として提供されるものであり、その他の目的での用途は想定しておりません。投与量、投与スケジュールは、患者さんの状態によって変更される場合があります。

同意します

PL病院 薬剤部 0721-24-3100(代)

薬剤部の風景

薬局長からのメッセージ

2018年より「病棟薬剤業務実施加算」の承認を受け、病棟における薬剤師業務がさらに充実しました。
また、医師・看護師などの職種を超えてコミュニケーションが良好で、とても働きやすい環境です。「院長ヒアリング」では、部署のビジョンや困りごとなど部署長を通して院長と対話ができ、若手の意見も反映しやすく、いろいろな仕事に挑戦できるので、やりがいを感じていただけるはずです。PL病院で可能性を試してみませんか?

薬剤部について

年代別構成

年代別グラフ

出身大学

  • 大阪医科薬科大学
  • 武庫川女子大学
  • 大阪大谷大学
  • 近畿大学
  • 神戸薬科大学
  • 神戸学院大学
  • 徳島文理大学

教育

当院では、新人教育のプログラムにメンター制度を取り入れています。

メンター制度とは

新人1人1人に薬剤師(メンター)がついて、業務を教わったり悩みを相談できたりする制度の事です。メンター期間は4~6月の3ヶ月間ですが、その後も引き続きメンターが新人をサポートしていきます。当院のメンターは主に2、3年目の薬剤師が担当しています。

取り組み

スケジュールに沿って業務を習得し、目標達成できるようメンターがフォローしていきます。4~6月は毎週火曜日に、その後は業務内容に沿ってメンターを中心にレクチャーと確認テストを行い、知識の定着化を図っています。また、3年目での学会発表を目指し、抄読会や勉強会を定期的に実施しています。

新人教育プログラム

スケジュール

勉強会

症例カンファレンス・院内研修会・製薬会社による情報提供

スタッフ紹介

若手薬剤師に聞いてみました

  • 1年目は分からないことを覚えることがたくさんあり、毎日があっと言う間でした。最初のうちは不安でしたが、どの先輩も優しく丁寧に教えてくれるので、今では毎日楽しく仕事をしています。
  • 調剤室の雰囲気はとても活気があります。
    毎日新しい発見など、新鮮なことばかりで充実した日々を過ごしています。

子育て中の薬剤師に聞いてみました

子育てに理解あり、家庭と両立しながら楽しく働いています。

ベテラン薬剤師に聞いてみました

自分の意見を言いやすい職場環境にあり、積極的に仕事をすることができます。
やる気があれば色んな仕事に挑戦させてもらえるので、やりがいを感じることができます。

薬剤部の制度について

福利厚生

採用について