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小児外科

ご挨拶

当院小児外科は南河内医療圏では唯一と言えるほど、見つけることが困難な診療科です。小児科が「こどもの内科」であることに対して、小児外科は文字どおり「こどもの外科」です。対象となる臓器は、脳と心臓以外の体表、呼吸器、消化器、泌尿器や生殖器など様々です。当院では以前より小児外科診療を行ってきましたが、外来診療のみであったため治療できる疾患に限りがありました。2018年10月からは常勤体制になりましたので、入院治療や手術が必要な患者さま、緊急性のある患者さまを積極的に受け入れできるようになりました。「近所でいつでも安心して治療が任せられる病院」を目指して、これからも日々診療に取り組んで参ります。

診療内容

小児外科では基本的に0歳(新生児)から15歳(中学生)までの患者さまが対象になりますが、疾患(尿膜管遺残症や漏斗胸など)によってはこの限りではありません。診療できる疾患は、虫垂炎や鼠径ヘルニアといった成人と共通するものもありますが、顔面・頚部・四肢などの体表、呼吸器、消化器、泌尿器や生殖器など様々な臓器の先天性疾患も含まれます。当診療科ではこれら疾患の診断と手術治療を行います。消化管造影検査や内視鏡検査も行うことができます。当院では日本小児外科学会から認定を受けた小児外科専門医が診療をおこないます。

対象疾患

  • 頚部
    正中頚嚢胞、梨状窩瘻、側頚瘻(嚢胞)
  • 胸部
    気胸、漏斗胸
  • 腹部
    鼠径ヘルニア/精系水瘤(陰嚢水瘤)、臍ヘルニア、急性虫垂炎、肥厚性幽門狭窄症、尿膜管遺残症、誤飲による食道/胃内異物、メッケル憩室、腸間膜嚢胞、大腸ポリープ、便秘症、胃食道逆流症、胃軸捻転症、腸重積症
  • 生殖器
    停留精巣、真性包茎、卵巣嚢腫、陰唇癒合症
  • 肛門部
    肛門周囲膿瘍、痔瘻、痔核、裂肛
  • 体表の先天異常
    リンパ管奇形、副乳、副耳、耳前瘻、舌小帯短縮症
  • その他、一般外科治療(外傷、熱傷)や気管切開/胃瘻造設術も行います

小児外科副部長兼外科医長

吉田 英樹

役職

  • 小児外科副部長
  • 外科医長

卒業大学学位

  • 近畿大学

専門分野

  • 小児外科
  • 一般外科
  • 消化器外科

認定資格

  • 日本小児外科学会専門医
  • 日本外科学会専門医
  • 緩和ケア研修会修了
2022年 2023年
全身麻酔下手術 77件 61件
鼠経ヘルニア・陰嚢水腫 33件 21件
虫垂炎 23件 19件
その他の疾患 21件 21件
緊急手術 23件 18件

患者さまのご紹介について

おかげさまで近隣開業医先生方からの紹介が年々増え、手術件数も増えてきております。日々医療技術は進歩しておりますので、診断・治療方法もより良いものを取り入れ、手術ではキズが最小限になるように鏡視下手術や小切開手術を導入し、将来的にも目立たないよう配慮しています。お困りの患者さまや急を要する患者さまがおられましたら、時間外でもできる限り対応させていただきますので、どうぞご遠慮なくご紹介いただきますようお願い申し上げます。